専業主婦・佐伯小夜(中澤裕子)は、昼は近所の食堂でパートをし、夜は自由気ままに飲酒に喫煙を重ね、映像制作職の夫正行(鈴木達雄)とバンド活動に夢中な息子、楓(深澤大河)と三人で暮らしていた。小夜は最低限の家事しかせず、夕食の準備も食堂でもらってきた残り物で済まし、大好きな缶ビールで酔いつぶれてリビングで寝てしまう事も多くあった。楓は酔っぱらった小夜に「へたくそ！プロなんかなられへんのやらバンドなんてやめとき」と悪態をつかれ、正行は深夜帰宅しては飲み散らかったゴミの始末や小夜の介抱をする日々に辟易としていた。そんなある日、正行から離婚届を突き付けられた小夜はパート仲間の盛田なぎさ(時東ぁみ)に相談するも、ちゃんと家事をやらなければ解決法はないと一蹴される。そんな中、ストレス解消目的で行ったボクシングジムに入会することになる。ジムはトレーナーの風間亮(竹原慎二)目当てにやってくる主婦たちで溢れていた。ハチャメチャながらも真剣に練習している小夜を見たジムの会長、柳本(木之元亮)はそんな小夜に才能を感じていた。ある日小夜は風間とスパーリングをする事になるが、大敗してしまう。腫れ上がった顔を見た楓は事を知り、ボクシングをやめるよう説得するが小夜は一向にボクシングをやめない。ロードワークの最中、正行と仕事仲間の浅川希恵(内田麻美)の浮気現場を目撃してしまった小夜は「うち、プロボクサーになるわ！」と決心し楓に胸の内を語るのであった。当然のごとく反対する楓に、別居中の正行は応援してやれと言い放つ。小夜は当面の敵である風間にリベンジする為、本格的に練習を始める。一方風間はある問題をおこし柳本から解雇を突き付けられる。小夜が密告したと勘違いし風間の挑発で公開スパーリングで再び対決することが決まる。飲酒も喫煙もやめ、家事、仕事そして夢に向かい頑張る小夜の姿を見て正行と楓も応援し始める。そして、決戦の日を迎え・・・。