小学校４年の風間亮(佐野真白)は、キャリアウーマンの母親・美和(山本博子)と二人暮らしをしている。父親の圭介(原　雅)は売れない漫画家で大阪で別居生活をしている。父親とは違ってちゃんとした大人になって欲しい、そう亮に願う美和だったが、亮は勉強など大っ嫌い。大好きなサッカーをやって自由に生きたいと美和と対立。「あんたもあの人みたいなダメ人間になっちゃうわよ！」そう言い放つ美和に、亮の心が反発する。「母さんなんてうんざりだ。父さんに会いたい！」
ちょうどその頃、巷では自動車メーカー大手「サイオンモータース」の会長・西園寺玄一郎(坂本あきら)が何者かに誘拐されるという事件が起こっていた。犯人は、玄一郎に恨みを持っているらしき一人の男。素性も、誘拐の目的も謎の男(月亭方正)は、拳銃を手に玄一郎に迫る。
一方、亮は通学途中で悪がきグループにいじめられていた同級生・誠(月見里和真)を助ける。各々が抱える悲痛な叫びの中「一緒に家出しよう！」と大きな決意を胸に、冒険の旅に足を踏み出す亮と誠。そして同じように悩みを抱えた、しっかり者の小夜(櫻井愛弓)、ガリ勉の耕一(今井翔太)が加わり、圭介が住んでいる大阪を目指す。だが、出発した途端事件に巻き込まれ、山中に放り出されてしまい、見つけた山小屋に向かうも、そこにいたのは囚われの身になった玄一郎と誘拐犯だった。人里離れた山中で、奇妙な共同生活がはじまる…？